はじめに
こんにちは、【kanatoの資産構築研究所】のKanatoです。
前回の記事で「次の山は9月」とお伝えしていた日本株の配当が届きました。9月に受け取った国内株の配当は約1.2万円(税引後)。7社14件の中間配当で、どれも各社が最新に公表した金額と一致していました。6月の約5.0万円と比べると小さく見えますが、その月に配当を出す会社の顔ぶれや株数が違うためで、異常ではありません。
その一方で、評価額は前回から約20万円(−1.89%)減りました。9月末を基準日とする保有3社の株式分割があり、前回お伝えしたエイジス株の交付金銭89万円も受け取っています。数字の見え方が割れやすい月だったので、そこも合わせて整理します。

ホー、kanato理事長。配当の山が「想定どおり」だったかどうかは、何を基準にするかで答えが変わりますぞ。まずはそこから見ていきましょう。
なお、評価額の比較は2026年8月29日から10月3日まで、配当は受渡日が9月1日から10月4日までの分です。評価額は概算で、口座内の現金を含みます。
1. 9月の配当は7社14件——「想定どおり」の基準は会社の最新公表額
私の保有銘柄で9月に国内株の配当を出したのは、12月決算の6社と、1月決算の積水ハウスの計7社でした。どれも中間配当で、受取は合計で約1.2万円でした。
| 社(決算期) | 中間配当(1株) | 通期の最新予想(1株) | 今期予想の修正 | 9月の受取(約・税引後) |
|---|---|---|---|---|
| INPEX(12月) | 56円 | 112円 | 8月7日に上方修正 | 2,100円 |
| 日本たばこ産業〈JT〉(12月) | 136円 | 272円 | 7月30日に上方修正 | 3,300円 |
| 花王(12月)※ | 78円 | 78円 | なし | 1,100円 |
| 大塚ホールディングス(12月) | 100円 | 200円 | 7月31日に上方修正 | 1,100円 |
| ブリヂストン(12月) | 60円 | 125円 | なし | 1,500円 |
| クボタ(12月) | 26円 | 52円 | なし | 1,200円 |
| 積水ハウス(1月) | 72円 | 145円 | なし | 1,800円 |
| 合計 | 約1.2万円 |
※花王は7月1日に1株が2株になる株式分割をしています。中間配当の78円は分割前の株数に対する額です。決算短信の表は、分割の影響で年間合計の欄を記載していません(注記には、分割前の株数での年間156円が示されています)。表の通期78円は、中間配当を分割後の株数に換算した39円と、期末の予想39円を足した私の計算値です。
各社が公表した中間配当の1株あたりの額に権利日の株数を掛けた税引前額を、税引後の概算額へ換算して支払記録の受取額と照合すると、合計はほぼ一致しました。「想定どおり」と書いたのは、この意味です。
ただし、基準を年初の予想に置くと、答えが変わります。JT・大塚ホールディングス・INPEXの3社は、7〜8月に通期の配当予想を引き上げました。2月の決算短信にあった年初の予想は、JTが242円、大塚ホールディングスが140円、INPEXが108円で、いまは272円、200円、112円です。年初の予想を基準にしていたなら、この3社は通期の見込みが増えたことになります。
もう一つ、範囲を区切っておきます。この7社の今期予想の配当(税引後)を、保有株数が今期中は変わらない前提で合計すると約2.4万円で、9月はその約半分にあたります。ここで言う「想定どおり」は、この7社の範囲の話です。
6月の約5.0万円との差は、その月に配当を出す会社の顔ぶれ、保有株数、1株あたりの配当額で変わります。6月は3月決算の会社の期末配当が中心で57件、9月は7社14件でした。件数が違えば山の高さも変わりますが、件数だけで決まるわけではありません。
2. 9月の出来事——エイジス株の交付金銭、株式分割3社、買付0件
エイジス株の交付金銭89万円は9月24日に受け取りました
前回の記事で未着金とお伝えしていたエイジス(4659)の89万円を、9月24日に現金で受け取りました。私は公開買付(TOB)には応募していません。TOBが成立してエイジスが非公開になり、保有していた株式の分として金銭が支払われたものです。前回の宿題のうち「着金の確認」は、これで終わりです。
株式分割は3社でした
9月末から10月1日にかけて、保有している3社で株式分割がありました。
| 銘柄 | 分割の比率 | 基準日 |
|---|---|---|
| 大和ハウス工業(1925) | 1株が2株 | 9月30日 |
| 三井住友フィナンシャルグループ(8316) | 1株が2株 | 9月30日 |
| 東京海上ホールディングス(8766) | 1株が15株 | 9月30日 |
どれも口座に株数が入っただけで、買い付けではありません。分割は株数が増える代わりに1株あたりの株価が下がる仕組みで、分割そのものによって保有している株の価値が増えるわけではありません。たとえば東京海上は、分割前(8月29日)の約17万円が、分割後(10月3日)も約17万円でした(約1.1%の減少は株価の動きです)。
9月の日本株の買い付けはありませんでした
前回の記事では、配当の範囲内で1株ずつ買い増す方針をお伝えしていました。今回、全口座の保有株数を8月29日と10月3日で、口座×銘柄の108組について突き合わせました。株数が動いていたのは、上の分割の3社5組だけです。残る103組は1株も動いていません。私自身も、9月に日本株は買っていません(投資信託の積立は別で、続けています)。8月に続いて2か月連続です。方針は変えていませんが、実際には買い増せていません。
3. 評価額は約−20万円——中身は株価と現金で、エイジス株の89万円は入っていません
日本株の評価額は、前回の約1,067万円から約1,047万円へ、約20万円(−1.89%)減りました。この評価額は、口座内の現金も含みます。
中身を分けると、株の評価額が約22万円減り、口座内の現金が約2万円増えています。株数が動いたのは分割だけで、買い付けもないので、株の評価額の減少は主に株価の動きによるものです。
現金の増加(約2万円)を、9月の配当約1.2万円をそのまま足して説明することはできません。前回の記事で、9月1日受渡しの配当(約3,400円)は8月末時点の現金にすでに含まれていると書きました。今回の約1.2万円には、その分が重なっています。現金の増減には、配当のほかに貸株料などの小さな入出金も混ざるため、現金の増加を配当だけの寄与とは言い切れません。
もう一つ、見え方が割れるのが損益欄です。私の管理表では、損益欄を「評価額の増減から、その間の追加資金を引いた額」で出しています。9月は、エイジス株で受け取った89万円が、追加資金の欄にマイナス89万円(出金扱い)として入っています。一方、エイジス株の評価額は、前回(8月29日)も今回(10月3日)も0円です。この89万円は、今回比べている2時点の評価額には含まれていません。
そのため、損益欄は次の式で約69万円のプラスと表示されます。
損益欄 = 評価額の増減(約−20万円)−追加資金(−89万円)= 約+69万円
つまり、この+69万円には、受け取った89万円が表示上入っています。

一点、指摘させてください。損益欄の+69万円には、エイジス株で受け取った89万円が入っています。これを「運用で増えた」と読むのは誤りです、事実として。
4. 上位5銘柄と、前回の宿題の答え合わせ
10月3日時点の評価額の上位5銘柄です。
| 順位 | 銘柄 | 評価額(約) | 前回の順位 |
|---|---|---|---|
| 1 | 伊藤忠商事 | 109万円 | 1位 |
| 2 | みずほフィナンシャルグループ | 84万円 | 2位 |
| 3 | アンドエスティHD | 60万円 | 3位 |
| 4 | いよぎんホールディングス | 39万円 | 5位 |
| 5 | 三井住友フィナンシャルグループ | 37万円 | 6位 |
前回の記事で書き留めた3点を、順に答え合わせします。
- 上位銘柄の構図:いよぎんホールディングスは5位から4位に上がりました。三井住友フィナンシャルグループは6位から5位に上がっています。前回4位だったイオンは、評価額が約37万円で6位に下がりました。5位と6位の差は約3,000円しかなく、株価の動きしだいで入れ替わる水準です。
- 9月の配当期に向けた1株積立:§2のとおり、買い付けは0件でした。
- エイジス株の交付金銭の着金:§2のとおり、9月24日に現金で受け取りました。
次の回に向けて、追いかける論点も3つ書き留めておきます(売買の予告ではありません)。
- 5位争い:三井住友フィナンシャルグループとイオンの順位が、次も入れ替わるかを見ます。
- 12月の山:今回と同じ方法で、会社の最新予想と保有株数から、届く額を権利確定の前に見積もり、実績と並べます。
- 買い付け:配当の範囲で株数を増やす方針を、10月に実行できたかを記録します。
おわりに
今回は、9月の配当約1.2万円が、会社が最新に公表した額と一致していることを確かめました。評価額の約−20万円は、株価と現金の動きに分けて見ることができ、エイジス株の交付金銭89万円は入っていません。
配当の山は、月ごとの金額を眺めるより、決算期ごとの予想と保有株数で先に見積もっておくほうが、落ち着いて受け止められるかなと思います。次の12月は、権利が確定する前に見積もっておきます。

ホー、山の高さに驚かずに済むよう、次は先に見積もっておきましょう。見積もりと実績が合えばよし、ずれたら理由を探す。この繰り返しが肝心でしてな。
次回以降も、同じ基準日の取り方で、日本株ポートフォリオの推移をお届けします。
それでは、良い資産構築ライフを!


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