はじめに
こんにちは、【kanatoの資産構築研究所】のKanatoです。
9月度のレポートで、高ボラ資産の比率が26.84%になりました。私が管理の目安にしている25%を超えてしまったので、「10月11日に決めます」とお伝えしていた件について、結果をお話しします。
結論から言うと、売らずに、管理のルールのほうを見直しました。2BTCと10ETHを「ベース保有」として枚数を固定し、高ボラの管理から外します。ロックアップするイメージです。10月18日の週次計算では、これまでの方法で25.6%、外したあとの新しい方法で4.8%でした。
ただ、基準を動かして数字を小さく見せただけでは?と思われますよね。そう見えてもおかしくありません。なので、なぜビットコインを別に考えるのか、外したあとに何を見続けるのかを、順番にご紹介します。
この記事は売買を勧める記事ではありません。値上がりを予測する記事でもありません。
1. 25%を超えてから10月11日までの順番
何が起きたか
高ボラ比率は、8月30日が25.11%、10月4日が26.84%でした。この比率は、年金や直接保有する不動産などを除いた管理内資産に対するものです。暗号資産の追加資金は0円なので、評価額が上がったことで比率が上がった形です。
25%を超えたときの選択肢は、大きく3つありました。
- 一部を売って、比率を下げる
- ルールの例外として扱う
- 管理のルールそのものを見直す
私は3つ目を選びました。2BTCと10ETHは、もともと売らない前提で持っているものです。比率を守るために売ってしまうと、持ち続けるために決めた役割そのものが崩れてしまうかなと思いました。
順番を先に書いておきます
除外を決めたのは、25%を超えたあとです。最初から外すと決めていたわけではありません。10月11日に決め、10月18日の週次計算から新しい方法を使っています。
一方で、「暗号資産は現状の2BTC、10ETHをベースに保有を継続」という方針は、1月11日に公開した資産管理の記事で書いていました。ベース保有という考え方はそれ以前からあって、今回「管理から外す」という部分を加えた。これが正確な順番です。

私から一点。25%を超えていた比率が4.8%になった理由は、保有が減ったからではありません。ものさしを変えたからです、事実として。
2. ベース保有とは、どういう意味か
私はベース保有を、次のように決めています。
- 対象は、ビットコイン2枚とイーサリアム10枚
- 売買の管理の外に置いて、ロックアップするイメージです(積立は2025年末で止めています)
- 価格が動けば評価額は動きますが、枚数は動かしません
- ロックアップした2BTC・10ETHを超える分や、ほかの暗号資産は、これまでどおり管理の対象です。そちらでは、買うかもしれませんし、売るかもしれません
役割は、2月の暗号資産の記事に書いたとおり、円やドルの価値が傷んだときの「価値の保存」です。売買で増やすために動かす資産ではなく、持ち続ける前提の枠、という位置づけになります。
ここで外すのは、比率が目安を超えたら売買を考える、という対象からです。数字を見ること自体は外しません。この点はあとの節で、もう少し書きます。
3. ビットコインとイーサリアムを、なぜ別に考えるのか
ビットコインは「上限がある」から価値の保存に向いている
私がビットコインを持ち続けたい理由は、最初の暗号資産ということもありますが、突き詰めると「上限が決まっている」ことです。
総発行量は、2,100万枚を超えないよう、公開されているソフトウェア(Bitcoin Core)のコードに定められています。新しく発行される量は21万ブロックごとに半分になり、現在の報酬は1ブロックあたり3.125BTCです。
ブロック高971,393の時点(2026年10月14日に確認)で、発行済みは約2,010万枚、上限の約96%でした。次の半減期は、平均10分でブロックができるものとして換算すると、2028年4月ごろの見込みです。
円やドルは、国や中央銀行が発行量を調整できます。もちろんそれが悪いわけではなく、経済を回すために必要な仕組みなのですが、持つ側からすると、量が増えれば一枚あたりの価値は薄まりうる、ということでもあります。一方のビットコインは、上限があらかじめ決まっていて、増え方も公開されたルールで決まっています。もちろん、ルールそのものも参加者の合意で変わりうるので、「絶対に」とは言えません。それでも、現状のルールでは上限が決まっています。
この「増え方が決まっている」という性格は、金(ゴールド)に似ているなと思っています。いわゆるデジタルゴールドです。金は掘れる量に限りがあるから、価値の保存先として長く持たれてきました。ビットコインも、上限があるからこそ、円やドルが傷んだときの置き場所として持っておきたい。私にとっての保有理由は、値上がりを狙うことより、まずこちらです。
日本の法律では「暗号資産」
資金決済法は、暗号資産を、不特定の相手への支払いに使え、不特定の相手と売買もでき、電子的に移転できる財産的価値として定義していて、本邦通貨や外国通貨は含みません。ビットコインは、円やドルのように国が価値を裏づける通貨ではなく、日本では暗号資産として扱われています。国の保証がないことは、持ち続ける側が価格の変動を引き受けるということでもあります。
イーサリアムは、ビットコインと対にして持つ
では、なぜイーサリアムも一緒にロックアップするのか。
イーサリアムは、時価総額ではビットコインに次ぐ2番手です(2026年10月20日時点・CoinGecko。規模はビットコインの2割弱です)。もちろん、おまけで持っているわけではありません。
ただ、役割はビットコインと少し違います。ethereum.orgの説明では、ETHの供給は、バリデーターへの新規発行と、手数料の焼却(EIP-1559)の差で動きます。固定された上限は示されていませんし、コードの変更で報酬や焼却の仕組みを調整しうる旨も書かれています。「上限があるから価値の保存」というビットコインの理由は、そのままは当てはまりません。
その代わり、イーサリアムはアプリケーションが動く土台としても使われていて、暗号資産の中で、ビットコインとは別の広がりを持っています。ビットコインを「価値の保存」、イーサリアムを「もう一つの柱」として、対比しながら両方持っておく。暗号資産に長く投資していく資産として、この組み合わせが適当ではないかと、いまの私は考えています。
4. 価格が大きく動くのに、なぜ管理の外に置くのか
「値動きが大きいから高ボラに分類しているのに、なぜ外すのか」。いちばん自然な反論だと思います。
これまでの計算方法では、価格だけで比率が動く
これまでの計算方法では、2BTCと10ETHも高ボラに含まれていて、高ボラの合計にも管理内資産の合計にも入っています。そのため、私が何もしなくても、価格だけで比率が動きます。
10月18日の評価額を基準に、2BTCと10ETHの評価額が同じ割合で動いたと仮定して計算してみました。

これまでの計算方法の比率は、いま25%の線のすぐ上にいます。ベースの評価額が約4%下がると25%まで下がり、逆に5割上がると33%ほどになります。つまり、売らないと決めた資産の価格が動いただけで、比率を下げましょうという合図が出たり消えたりしてしまいます。売らない前提で持っているのに、上がったから売る。この矛盾はやはり避けたいなと思い、外すことにしました。
外しても、値動きは消えない
ここまでの比率は10月18日の週次計算の値でしたが、値動きの数字は手元CSVの日次終値で見ています。CSVの配信元は確認できていないため、以下は手元データの集計値としてご覧ください。2026年の値動きを見てみます。ビットコインは、1月14日の約1,537万円から6月30日の約953万円まで、約38%下がりました。イーサリアムは、同じ1月14日の約53万円から6月6日の約25万円まで、約52%の下落です。10月11日の時点でも、1月14日の終値の最高値より、ビットコインは約15%、イーサリアムは約25%低い水準です。
これだけ動く資産を、管理の対象から外すわけです。だからこそ、外すことでリスクを見なくなってしまわないように、次の2つは続けます。
- 管理の外に置いた分も含めた、高ボラ全体の比率(これまでの計算方法)を、参考として月次レポートで見続ける
- 現金比率を、適正な水準に維持する(下限の目安は、これから決めます)
2つ目について、少し補足します。売らない前提で持ち続けられるのは、現金が十分にあって、生活費や支払いのために売らなくていい状態だからです。現金比率が下がりすぎると、ロックアップしたつもりの資産を、いちばん悪いタイミングで売ることになりかねません。なので、これは外したあとも見続けます。下限の目安は、まだ決めていません。決めたらお知らせします。

持つ理由と、見る頻度は別でしてな。売らないと決めた資産ほど、数字を見る日を決めておくのですぞ。
私の期待と、その限界
私は、ビットコインは長い目で見れば大きく値上がりしていくと思っています。これまでもそうでしたし、まだまだ可能性があると思っています。ほぼ確信している、むしろ信仰に近いかもしれません。正直、この気持ちがあるから、2026年のような大きな下落があっても、どこか他人事のように眺められている面があります。もちろん、数字は見ますが。
ただ、これはあくまで私の期待です。いつまでにいくらになる、と言い当てるものではありませんし、どなたかにおすすめするものでもありません。外れる可能性もありますよね。上限が決まっていることは、値上がりの約束にはなりません。2026年の下落が、その例です。
5. 新しい管理のしくみ
これまでの計算方法の高ボラ25.6%のうち、約85%は、ベース保有が占めています。ベースを高ボラの合計と管理内資産の合計の両方から除くと、残りの高ボラは、除いたあとの管理内資産に対して4.8%になります。

この4.8%は、10月18日の週次計算の初回値です。ロックアップ分を含む暗号資産の評価額には、日次終値ではなく、普段の管理で使っているCoinStatsの単価を使っています。また、この4.8%はベースを含めない比率です。暗号資産全体では、資産総額の約2割あります。
決めたことは、次のとおりです。
| 項目 | 決めたこと |
|---|---|
| 管理の外に置くもの | ビットコイン2枚・イーサリアム10枚(枚数固定) |
| 管理の対象に残るもの | 2BTC・10ETHを超える分、ほかの暗号資産、FX・CFDなど |
| 参考で見るもの | ベースを含めた高ボラ全体の比率(これまでの計算方法。いまは25.6%)。管理には使わない |
| ベースの枚数を変えるとき | 管理の対象に戻して、決め直す |
| 見直し | 年に1回程度、年始 |
| 目標比率 | 15%は10月中は暫定維持。ベースを除いた形で組み直す予定。4.8%との差は、買い増しの余地とは見ない |
| 現金比率 | 月次で見る。下限の目安はこれから決める |
| ベース保有の上限 | いまは決めていない。年始の見直しで考える |
ベースの枚数を変えると決めたとき(売るときも、買い増すときも)と、年始の見直しでベースの役割が変わったと思ったときは、管理の対象に戻します。
6. この見直しで変えないことと、同じようにするなら
変えないこと
売買をおすすめする見直しではありません。2BTCと10ETHという数字も、どなたかが真似する必要はありません。
売らない理由は、役割(価値の保存)と、将来への見方です。税の事情を含む詳しい理由は、2月の記事に書いています。今回の見直しで、その気持ちが変わったわけではありません。
もし同じように、ロックアップするなら
もし同じように、売らない枠を決めてロックアップするのであれば、次の3点は先に確認しておくと安心かなと思います。
- その資産の役割を、一文で言えるか
- 枚数や金額を固定し、増減の条件を決めたか
- 見直す日を決めたか
おわりに
今回の見直しで変えたのは、はじめにお伝えしたとおり、管理のルールだけです。持っている量も、持ち続けるという方針も、変わっていません。ベース保有を管理の外に置き、全体の比率は参考として見続けて、年始に見直す。ここまでをご紹介しました。
外した数字は、書き手に都合のよい形に見えやすいものです。だからこそ、新しい比率と全体の比率を並べて報告していきます。手間は少し増えますが、資産の管理をAIに手伝ってもらえるようになったので、そこは無理なく続けられそうです。次回の月次レポートは11月1日を基準にする予定で、その号から並べてご紹介します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、良い資産構築ライフを!


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