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米国株定点観測2026年8月|増えた分の94%は値上がり、配当は6%

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はじめに

こんにちは、【kanatoの資産構築研究所】のKanatoです。毎月恒例の「米国株定点観測」、今回は2026年8月の状況をお届けします。

前号(2026年7月度)では、円建てとドル建てで損益の符号が分かれるという話をしました。そのなかで、ドル建ての増加分について「値上がりによるものか、買い付けによるものか——までは切り分けていません」とお伝えした部分があります。今回は、その続きを開きます。

結論から言うと、8月にドル建てで増えた1,742.63ドルのうち、94%(1,635.70ドル)は保有株の値上がり、6%(106.92ドル)は受け取った配当でした。買い増しは増加要因ではありません——受け取った配当のうち83%が、その月のうちに株へ戻っただけです。

フクロウ博士
フクロウ博士

ホー、kanato理事長! 前号で「切り分けていません」と申告した宿題を、今回は開けてみせますぞ。逃げずに残しておいた分だけ、答え合わせのしがいがありますな。

数値の基準日は2026年8月1日から2026年8月29日までです。評価額はすべて概算で、ドルの預り金・外貨建てMMFを含みます。本記事は私自身の運用記録であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。

1. 2026年8月のポートフォリオ現況

まずは全体像から見ていきます。

項目数値
円換算合計(現金含む・8/29)13,343,164円
前回比(8/1比)+185,524円(+1.41%)
前回からの追加資金0円(外部からの入金なし)
投資来損益(概算・グロス)8,140,907円 → 8,326,431円
ドル建て合計(構成要素を積んだ実値)82,117.87ドル → 83,860.50ドル(+1,742.63ドル・+2.12%

円建てでは+1.41%、ドル建てでは+2.12%。差は0.71ポイントあります。

アルセド監査官
アルセド監査官

私から補足いたします。表の「ドル建て合計」は、マネックス・楽天それぞれの米国株評価額・預り金・外貨建てMMFを、すべてドルのまま積み上げた実値です。前号までは『推移』シートの円合計をマネックスの表示レートで割り戻した値を使っていましたが、その方式だと楽天分だけ二重に換算されるずれが生じます。今回からは構成要素を直接積む方式に切り替えました。1か月の増加額を前号までの方式で計算すると+1,764.69ドルとなり、22.06ドルの差が出ます。これは為替の動きではなく、換算方式の違いによる見かけの差です。

円建てとドル建ての差が生まれた理由は為替です。私が使っている2社の証券会社の表示レートは、8月に入って逆方向に動きました。

証券会社8/18/29変化
マネックス証券160.26円/USD159.10円/USD−0.72%
楽天証券157.81円/USD160.06円/USD+1.43%

前号では、同じ8月1日でも2社の表示レートに2円以上の開きがあることをお伝えしました。8月29日には、その大小が逆転しています。円換算資産の大半をマネックス口座に置いているため、円建ての伸び率がドル建てより低くなったのは、ほぼマネックスのレート下落(−0.72%)で説明がつきます。

なお、米国株を含む資産全体の8月の動きは2026年8月度 月次資産レポートにまとめています。そちらは集計の軸と基準日が異なるため、この記事の数字とそのままつながるものではありません。

2. 評価額の上位5銘柄

保有銘柄を評価額の大きい順に並べると、次のようになりました(円換算・両口座合算)。

順位8/18/29
1XOM 2,215,563円XOM 2,194,066円
2IBM 1,463,352円IBM 1,536,778円
3KO 1,335,054円KO 1,355,167円
4MO 1,285,529円JNJ 1,322,001円
5JNJ 1,273,563円MO 1,277,900円
(6)MMM 1,243,028円MMM 1,220,450円

入れ替わりは4位と5位(MOとJNJ)の1組だけです。上位3位(XOM・IBM・KO)は変わりません。

目を引くのは1位のXOMです。評価額は2,215,563円から2,194,066円へ、21,497円下げています。それでも2位のIBMとは65万円以上の差があり、下落しながら首位を守った形になりました。順位表の動きが小さいことと、個々の銘柄が動いていないことは、別の話です。

3. 前回の予告と、実際にとった一手

このシリーズでは、前回挙げた検討銘柄がその後どうなったかを毎回ふり返っています。

前号でお伝えしていた検討候補は、エクソン(XOM)・ベライゾン(VZ)・アメリカン・ステイツ・ウォーター(AWR)の3銘柄でした。結論から言うと、この3銘柄は8月も動いていません。保有株数は8月1日時点と8月29日時点で変わっていません。

前号ではもう一つ、7月に組み入れた高配当ETFのSPYDが配当の受け取りにどう効くかを見ていく、とお伝えしていました。こちらは8月の配当明細に入金がありません。四半期ごとの支払いのため、受け取りの実績は次の支払いを待つことになります。

前号で候補から外していたリアルティ・インカム(O)とSCHDについては、取引規制の状況が続いており、8月時点でも候補には入れていません。

一方で、株数が動いた銘柄が2つあります。ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)が6株から7株へ、AT&T(T)が14株から15株へ、それぞれ1株ずつ増えました。

受渡日約定日銘柄数量約定単価受渡金額
2026/08/072026/08/05BMY1株64.89ドル−65.20ドル(−10,336円)
2026/08/072026/08/05T1株23.32ドル−23.43ドル(−3,713円)

このBMY・Tの買い増しは、前号でお伝えした検討候補(XOM・VZ・AWR)とは別系統のものです。マネックス証券には銘柄ごとに登録できる「配当金再投資サービス」があり、BMY(登録日2026年4月19日)・T(登録日2025年6月16日)はいずれも「充当する(預り金を使う)」の設定で登録済みでした。8月4日にT・BMYの配当が入金され、翌8月5日にこのサービスによって自動で1株ずつ約定しています。

アルセド監査官
アルセド監査官

私から補足いたします。これはマネックス証券の配当金再投資サービスであり、銘柄ごとに登録し、受け取った配当を現金化せずにそのまま同じ銘柄の買い付けへ充てる仕組みです。私たちが毎回売買を判断して買っているわけではなく、登録済みの設定が配当の入金をきっかけに動いた結果です。

フクロウ博士
フクロウ博士

ホー、kanato理事長! 検討していた3銘柄は動かず、別の場所で登録済みの仕組みが静かに働いていた——これも定点観測の値打ちでしてな。狙って動かした一手と、仕組みが自動で動いた一手は、分けて記録しておくべきですぞ。

4. 8月の配当受取実績

2026年8月に受け取った配当は、税引後で合計106.92ドル(16,687円)でした。

受渡日銘柄口座税引前(USD)税引後(USD)
08/03DHRマネックス1.601.15183円
08/04Tマネックス3.882.80433円
08/04VZマネックス86.3161.919,584円
08/04BMYマネックス3.782.72421円
08/04DHR楽天0.400.3046円
08/13ITUB楽天0.180.1422円
08/13BBD楽天8.834.59730円
08/17ABBVマネックス6.924.97787円
08/17BBD楽天0.440.2336円
08/18PGマネックス39.1828.114,445円
合計151.52106.9216,687円

マネックス口座の小計は税引後101.66ドル(15,853円)、楽天口座の小計は税引後5.26ドル(834円)です。

前号(2026年7月度・6月27日から8月1日まで)の配当は税引後20,232円でした。今号(8月1日から8月29日まで)は16,687円で、金額だけ見ると減っています。ただし集計期間は前号が35日、今号が28日で、今号のほうが7日短くなっています。米国株の配当は銘柄ごとに支払い月が偏ることもあり、単純に「減った」とは言えません。今号の集計期間には、MO・KO・XOM・IBM・JNJ・MMM・MCD・AWR・KHCといった主力銘柄の支払いが含まれていません。

マネックス証券のドル預り金は、配当の入金とBMY・Tの買い付けの出金を差し引きすると、残高の増減とちょうど一致します。楽天口座も同様です。8月は口座の外から新しい資金を入れておらず、受け取った配当をそのまま口座内で動かした月でした。

5. 増えた分の中身を分解する

今月いちばんお伝えしたいのは、ここです。

8月にドル建てで増えた1,742.63ドルの中身を、要因ごとに分けます。

要因金額(USD)構成比
① 保有株の値動き+1,635.7093.9%
② 配当の受取(税引後・口座内へ)+106.926.1%
③ MMFの増加+0.010.0%
④ 外部からの追加入金0.000.0%
合計+1,742.63100%

3で確認した買い増し(BMY・T、計88.63ドル)は、この表には要因として出てきません。原資が受け取った配当だからです。受け取った配当106.92ドルのうち88.63ドル(83%)が、その月のうちに配当金再投資サービスを通じて株へ戻っています。株を買っても、ポートフォリオ全体の合計は増えません。現金が株に姿を変えただけです。

アルセド監査官
アルセド監査官

私から一点だけ。この分解の残差は0.0003ドルで、実質ゼロです。マネックスの預り金増加分(+13.03ドル)は「配当の税引後受取101.66ドルから買付支払88.63ドルを引いた額」と1セントまで一致し、楽天側も表示している桁の範囲で一致しました。なお①の「保有株の値動き」は、評価額の変化から買い付けに払った分を差し引いた残りであり、月の途中で増えたBMY・Tのその後の値動きも含みます。増えた1,742.63ドルは、この4つの要因で漏れなく説明がつきます、事実として。

値上がり寄与の内訳では、IBM(+528.08ドル)が最大で、次いでVZ(+400.16ドル)、JNJ(+362.39ドル)と続きます。逆に下げた銘柄もあります。下落率が大きかったのはブラジル株のADR2本で、ITUBが−11.35%(−48.00ドル)、BBDが−9.97%(−42.12ドル)でした。ただし金額でいちばん下げたのはMCDで、下落率は−2.16%ですが1株あたりの価格が高いぶん、評価額では−117.20ドル動いています。率で見るか金額で見るかで、目立つ銘柄は入れ替わります。

ブラジルADRの手取り率は今回の明細だけでは確定できない

この2銘柄では、配当の手取り率も確認しておきます。BBDは8月13日分が8.83ドルから4.59ドル、17日分が0.44ドルから0.23ドルで、いずれも手取りは52%前後でした。同じ月のPGは71.7%で、米国の源泉10%と国内20.315%を引いた水準とほぼ一致します。

ブラジルでは2026年から制度が変わり、Lei 15.270/2025 は国外へ支払われる配当に10%の源泉徴収を定めています。ただし、2025年までの利益で、2025年内に分配が承認され、その承認どおりに支払われるものは、新制度の対象外とする経過措置があります。JCPについては、ブラデスコのSEC提出資料に17.5%とあります。

10%または17.5%に日本20.315%を合わせても、受取時の単純試算は65〜72%程度で、52%には届きません。今回の入金が配当・JCP・経過措置のどれに当たるかは明細から判別できず、税額欄も「−」表示でした。ADR管理手数料など別の控除を含め、理由は確定できません。なお、この試算は受取時点のもので、確定申告や外国税額控除後の最終負担ではありません。

6. 次回に向けて

8月以降に見ていく点を整理しておきます。

ブラジルADR(ITUB・BBD)の手取り率:BBDは8月の2回とも52%前後で、米国企業の配当より低い水準でした。2026年から現地の配当課税が変わっているため、この水準が続くのか、内訳の分かる資料が出てくるのかを見ていきます。同じ月のITUBは手取り77.8%で、BBDとは差がありました。少額で丸めの影響が大きい数字ですが、こちらも続けて記録します。

SPYDの配当:8月は入金がありませんでした。次の四半期の支払いを受け取った時点で、受け取り実績をお伝えします。

XOM・VZ・AWRの買い増し:引き続き検討候補として残します。8月は動きがありませんでしたが、方針を変えるつもりはありません。

配当金再投資サービスの他の登録銘柄:BMY・T以外にもABBV・CGC・KHCを同じサービスに登録しています。今回は動きませんでしたが、条件が整えば今後も株数がひとりでに動くことがあります。「自分で選んで買った」動きと区別して、引き続きお伝えします。

おわりに

2026年8月の米国株定点観測は、前号で残していた宿題に答える回になりました。ドル建てで増えた1,742.63ドルの94%は保有株の値上がり、6%は配当。買い増しは増加要因ではなく、受け取った配当の一部が口座内で株へ戻った動きでした。円換算合計は13,343,164円(+1.41%)、受取配当は税引後106.92ドル(16,687円)です。

フクロウ博士
フクロウ博士

ホー、kanato理事長! 「切り分けていません」と一度は棚上げした宿題を、要因ごとに割り切れましたな。答えを出すのに1か月かかりましたが、逃げずに残しておいた甲斐がありましたぞ。

アルセド監査官
アルセド監査官

私から補足を。今回分解できたのは、8月という1か月だけの結果です。値上がりと配当の比率は月によって変わります。物差しと分解のやり方を変えずに、次回以降も同じ形で確認していきます。

それでは、良い資産構築ライフを!

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