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【米国株定点観測】同じ資産が通貨で正反対に|2026年7月の配当と評価額

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はじめに

こんにちは、【kanatoの資産構築研究所】のKanatoです。毎月恒例の「米国株定点観測」、今回は2026年7月の状況をお届けします。

先に結論をお伝えします。今月の米国株ポートフォリオは、円建てで−5,172円(−0.04%)。ほぼ横ばいでした。ところが同じ期間をドル建てで見ると、+633.67ドル(+0.78%)のプラスです。同じ資産の、同じ期間を見ているのに、どちらの通貨を物差しにするかで符号が変わりました。

フクロウ博士
フクロウ博士

ホー、kanato理事長!今月は「増えたのか、減ったのか」を一言で答えにくい月ですな。円の目盛りではほとんど動かず、ドルの目盛りでは前へ進んでおる。どちらかが嘘をついているわけではありませんでしてな。物差しが二本ある、それだけのことですぞ。

数値の基準日は2026年6月27日から2026年8月1日までです。評価額はすべて概算で、ドルの預り金を含みます。本記事は私自身の運用記録であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。

1. 2026年7月のポートフォリオ現況

まずは全体像から見ていきます。

項目数値(2026/8/1時点)
米国株PF 概算評価額(現金含む)13,157,640円
前回比(2026/6/27比)−5,172円(−0.04%)
 うちドル建て$81,468.17 → $82,101.83(+0.78%)
投資来損益(概算・グロス)+8,140,907円(+162.3%)
アルセド監査官
アルセド監査官

私から補足いたします。表の「概算評価額」はあくまで参考値であり、実際に売却して手元に残る金額とは一致しません。投資来+162.3%も、手数料と税を差し引く前のグロスの数字です。含み益と確定した利益は別のものです、事実として。

円建てとドル建てで符号が分かれた理由は、為替です。ドル円の相場は6月末に161円台。7月下旬には一時163円台まで上げましたが、月末にかけて急速に円高が進み、8月初旬には157円台まで下げました。ドルのまま持っていれば増えている資産も、円に直す段階でその分が削られます。

今月は、ドル建てで増えた分と、円高で目減りした分が、どちらもおよそ10万円。ほぼ同じ大きさで打ち消し合った結果が、円建ての−5,172円でした。

ここで一つ、注意しておきたいことがあります。評価額を円に直すときのレートは、市場でついた値とそのまま同じではありません。 同じ8月1日でも、私が使っている2社の証券口座が表示していたレートは、一方が160.26円、もう一方が157.81円で、2円以上の開きがありました。この記事の円建ての数字は、それぞれの証券会社が表示したレートで換算されたものです。

アルセド監査官
アルセド監査官

私から、もう一点。「円高が何円進んだか」と「評価額が何円で換算されたか」は、別の数字です。表示レートは市場に遅れて動くことがあり、証券会社によっても違います。円建ての評価額の裏には、換算という一手間が入っています。

2. 評価額の上位5銘柄

保有銘柄を評価額の大きい順に並べると、次のようになりました。

順位銘柄概算評価額(8/1)前回比(6/27比)
1XOM(エクソン・モービル)2,215,563円+274,215円
2IBM(アイビーエム)1,463,352円−336,026円
3KO(コカ・コーラ)1,335,054円+66,753円
4MO(アルトリア)1,285,529円−109,375円
5JNJ(ジョンソン・エンド・ジョンソン)1,273,563円−1,945円

前回の上位5は、XOM・IBM・MO・JNJ・KOの並びでした。今月はKOが5位から3位へ上がり、MOとJNJが一つずつ下がっています。

目を引くのは2位のIBMです。前回は−142,469円、今回は−336,026円と、2か月続けて評価額を落としました。一方でXOMは+274,215円と大きく戻し、全体のマイナスをほぼ埋めています。前号で「主役交代」と書いた動きが、顔ぶれを変えてもう一度起きた形です。

6位のMMM(スリーエム)は1,243,028円で、5位のJNJとの差は30,535円まで縮まりました。次回は上位5の顔ぶれが入れ替わる可能性があります。

3. 前回の予告と、実際にとった一手

このシリーズでは、前回挙げた検討銘柄がその後どうなったかを毎回ふり返っています。

前号でお伝えしていたのは、次の2点でした。ひとつは、月次配当で知られるRealty Income(ティッカー:O)が私のメイン口座であるマネックス証券で取引規制中のため、買い付けができない状態が続いていること。もうひとつは、受け取ったドルを円に替えずに温存し、エクソン(XOM)・ベライゾン(VZ)・アメリカン・ステイツ・ウォーター(AWR)といった「守りの層」の買い増し原資として寝かせている、ということです。

結論からいうと、7月にこの3銘柄を買い増しはしませんでした。XOM・VZ・AWRの保有株数は、6月27日時点と8月1日時点で変わっていません。

実際にとった一手は、別のものでした。

受渡日銘柄取引数量受渡金額
2026/7/2KHC(クラフト・ハインツ)買い増し1株23.83ドル
2026/7/23SPYD(SPDR ポートフォリオS&P500高配当株式ETF)新規4株197.60ドル

どちらもドルの預り金からの支払いで、円は動いていません。円に直すとおよそ3,900円と3万2,300円ほどですが、その換算額も、いつのレートで直すかによって変わります。

なぜ、予告した3銘柄ではなくETFだったのか。 理由は、6月に決めていた方針にあります。

  • 資産全体に占める株式の比率が、6月の集計で45.5%。私が目安としている40%を5ポイントあまり上回っていました。そのため新規の資金は債券・REIT・インカム型のオルタナ資産へ回し、株式の買い付けは「受け取った配当の範囲内」に限る、という制約を6月の時点で自分に課しています。
  • その制約のもとでXOM・VZ・AWRをさらに厚くすると、もともと保有額の大きい銘柄をさらに大きくすることになります。上位5銘柄だけでポートフォリオの半分を超えている状態で、そこへ追加するのは避けたいところでした。
  • そこで、同じ「高配当の守りの層」でも、1銘柄に寄せずに済む器を選びました。当初はSCHDを検討しましたが、検討した時点でメイン口座では取り扱いがなく、買い付けできませんでした。次善としてSPYDを4株です。

つまり「予告を撤回した」というより、集中を避けるという別の条件が先に立った、というのが実際のところです。

フクロウ博士
フクロウ博士

予告と違うことをした——これはこれで、記録に残しておく値打ちがありましてな。宣言どおりに動けたかどうかより、なぜそちらを選んだのかが後から効いてくるのですぞ。同じ銘柄を厚くするのは、うまくいっているときほど気持ちのよい一手。そこで一度立ち止まれたのは、悪くありませんな。

そのSPYDが、8月1日時点でどうなっていたか。ここでも通貨によって見え方が変わりました。

見方取得8/1時点
ドル建て197.60ドル198.24ドル+0.64ドル
円建て32,320円31,770円−550円

ドルで見ればわずかにプラス、円で見れば550円のマイナスです。保有して10日ほどの数字ですから、良し悪しを判断する材料にはなりません。ただ、この記事の主題がそのまま小さく現れています。買った日と評価した日で換算レートが違えば、値動きがほとんどなくても円建ての損益は動きます。

アルセド監査官
アルセド監査官

私から一点だけ。ここでお話ししているのは理事長ご自身の運用記録であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。取引が規制されている銘柄もありますし、高い利回りは相応のリスクと表裏一体です。あくまで一つの事例として受け取っていただければと思います。

4. 7月の配当受取実績

2026年7月に受け取った配当は、税引後で合計20,232円でした。

受渡日銘柄税引前税引後円換算
7/2KO(コカ・コーラ)$50.35$36.125,842円
7/13MO(アルトリア)$124.02$88.9514,334円
7/14BBD(バンコ・ブラデスコ)$0.43$0.2235円
7/14ITUB(イタウ・ウニバンコ)$0.18$0.1321円
合計20,232円

前号の6月は税引後217.92ドル(約35,000円)でしたから、金額としては小さい月です。米国の高配当銘柄は支払い月が3月・6月・9月・12月の組と、その合間の組に分かれます。7月は後者にあたり、支払いの少ない谷の月でした。

アルセド監査官
アルセド監査官

私から補足いたします。表の金額はいずれも税引後で、受渡日で並べています。米国株の配当には現地で10%、さらに国内で20.315%が課されます。MOは税引前124.02ドルに対し、二段階の課税を経て手元に残るのは88.95ドル。「支払われた額」と「受け取れる額」は別のものとして読む必要があります。

ドルの動きも見ておきます。マネックス証券のドル預り金は、6月27日の369.53ドルから8月1日には277.19ドルになりました。配当の入金と、KHC・SPYDの買い付けの出金を足し引きすると、この残高にちょうど収まります。7月は口座の外から新しい資金を入れていません。入ってきた配当を、そのまま次の買い付けに回した月でした。

5. 円で見るか、ドルで見るか

今月いちばんお伝えしたいのは、ここです。

円建ての−5,172円だけを見れば「動かなかった月」ですし、ドル建ての+633.67ドルだけを見れば「伸びた月」になります。どちらも同じポートフォリオの、同じ期間の数字です。

同じことは、資産全体でも起きていました。7月度の月次資産レポートでも、最終週は円建てで約349万円下げた一方、ドル建てでは+12,732ドルと前に進んでいます(→2026年7月度 月次資産レポート)。円高が進んだ月は、外貨建ての資産を円の目盛りだけで測ると実態より悪く見えます。 逆に円安の月は、実態より良く見えます。前号の6月がまさにそれで、円建て+2.83%に対しドル建ては+1.22%でした。

アルセド監査官
アルセド監査官

私から補足を。ここでいう「ドル建ての増加分」は、株価の上昇分そのものではありません。口座の中でドルを動かした分も、同じ数字に含まれます。分けられるのは円とドルという二つの物差しまでで、その先——値上がりによるものか、買い付けによるものか——までは切り分けていません。

フクロウ博士
フクロウ博士

物差しを一本しか持たないと、その目盛りの揺れを資産の増減と取り違えてしまいましてな。円で暮らしている以上、円の目盛りが生活の実感には近い。ですが外貨の資産を持つなら、もう一本のドルの目盛りも並べて置いておくべきですぞ。二本並べたときに初めて、どちらが動いたのかが見えてくるのですな。

6. 次回に向けて

8月以降に見ていく点を整理しておきます。

  • 新しく入れたSPYDが、配当の受け取りにどう効くか。 組み入れから日が浅く、まだ判断できる材料がありません。四半期の支払いを一度受け取ってから見ます。
  • XOM・VZ・AWRの買い増しは、引き続き候補として残します。 ただし原資は受け取った配当の範囲内という方針を変えるつもりはありません。集中を避ける条件のほうが先に立つ場合は、今月と同じくETFを選ぶこともあります。
  • Realty Income(O)は、今回も候補に入れていません。 メイン口座で取引規制が続いており、買い付けができない状態のままです。同じ理由で、SCHDも現時点では候補に入れられません。

おわりに

2026年7月の米国株定点観測は、「同じ資産が、物差し次第で違って見える」ことを実感する月になりました。概算評価額は約1,316万円で前回比−0.04%、ドル建てでは+0.78%。受取配当は税引後20,232円と、支払いの谷にあたる静かな月でした。

前号で予告した銘柄の買い増しには進まず、代わりに高配当ETFを新しく組み入れています。その判断が良かったのかどうかは、まだ何も言えません。次回以降、配当の実績とともにお伝えできればと思います。あわてず、淡々と、記録を積み上げていきます。

それでは、良い資産構築ライフを!

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