こんばんは、kanatoです。
本日は参議院選挙でしたが、選挙にはいかれましたでしょうか。私は選挙にいって、そのあとセブンイレブンでお菓子を仕入れて、だらだらしています・・・。
さて、突然ですが、先日「少額積立投資は無意味!!」といったお話を伺いましたので、本当に意味がないのか?やっても無駄なのか?ということについて考えてみたいと思います。ちなみに私は少額積立投資に対しては肯定派です。
少額積立投資とは何をいうのか?
まず、少額積立投資の有効性を考える上で「少額積立投資」とはどのようなものかを考えてみたいと思います。
少額積立投資=少額+積立+投資なのでそれを考えてみたいと思います。もちろん人によって感じ方の差があると思いますので、答えは一つではないと思いますので、私の考えということでご容赦を。
まず、「少額」ですが、どうでしょうか。一月当たりだと3000円?、10000円?、30000円?人によっては100000円なんてこともありそうですね。とりあえず、現実的にありそうな3000円、10000円、30000円の3パターンを考えてみましょう。
次に「積立」についてです。積立なので、積立期間が問題になってきますが、どのくらいを考えられるでしょうか?パッと思いつくのは10年くらいという方が多いのではないでしょうか?ただ、少額積立投資のベースは長期投資なので、それだとあまり恩恵は受けられないと思います。基本は定年までということで、勝手ながら私の年齢から定年65歳までの25年間を使ってみたいと思います。
最後に「投資」です。何に投資するかにもよりますが、ここはスタンダードにインデックス型投信の積立を考えてみます。今最もスタンダードなところだと全世界株式や米国株式に投資するようなインデックス投信でしょうか。例えば、バンガードのファンドなんかは有名ですね。株式100%の投信だと平均利回りが大体5~9%くらいになるそうです。ただ、グローバルバランスのファンドを利用されることもあると思いますので、債権が入って3%くらいになる場合もあると思います。そこで、3、5、7%で計算してみたいと思います。(9%は少し大きすぎかと思いましたので・・・)
意味がある・ないの判断基準は?
少額積立投資に意味があるのか?それとも無意味なのか?の判断基準ですが、先日話題になりました、年金以外に必要な老後の備え「2000万円」を定年を迎えるまでに達成できるかどうかを一つの基準にしたいと思います。
資産額を計算してみる。
資産の計算には楽天証券さんの「積立かんたんシミュレーション」を使いました。(https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/saving/simulation/)
それでは結果を見ていきたいと思います。
積立期間25年 | 積立額3,000円 | 積立額10,000円 | 積立額30,000円 |
年利回り3% | 1,338,023円 | 4,460,078円 | 13,380,235円 |
年利回り5% | 1,786,529円 | 5,955,097円 | 17,865,291円 |
年利回り7% | 2,430,215円 | 8,100,717円 | 24,302,151円 |
25年間積立の元本はそれぞれ900,000円(積立額3,000円)、3,000,000円(積立額10,000円)、9,000,000円(積立額30,000円)です。
ちょっと予想外でしょうか。2000万円を達成したのは積立額30,000円で年利回り7%の時だけでした。ただ、積立額30,000円で年利回り5%でも近いところまで来ていますので、退職金を合わせれば達成可能でしょうか。
ちなみに私が積立投資を始めた30歳頃から定年65歳までの35年間で積み立てした場合はどうなるでしょうか。積立額の元本はそれぞれ1,260,000円(積立額3,000円)、4,200,000円(積立額10,000円)、12,600,000円(積立額30,000円)です。
積立期間35年 | 積立額3,000円 | 積立額10,000円 | 積立額30,000円 |
年利回り3% | 2,224,691円 | 7,415,637円 | 22,246,910円 |
年利回り5% | 3,408,277円 | 11,360,924円 | 34,082,773円 |
年利回り7% | 5,403,164円 | 18,010,546円 | 54,031,638円 |
35年間の積み立てだと、積立額30,000円ではいずれも達成です。しかし、35年でも積立額10,000円だと2000万円には届かないようです。
追加で計算しましたところ、積立額20,000円で35年間、利回り5%だと2000万円に届きました(22,721,849円)。
結果を考察してみる。
さて、これらの結果を見ると、ある一定のラインで判断基準2000万円の明暗が分かれてしまいました。
結果を見ていると積立額が大きな影響を与えているようですね。有効と言える積立額は10,000円以上くらいになるでしょうか。
利回りも3%だとそこまで増えないので、5%以上は狙いたいです。そうなると投資対象は株式等のリスク資産主体にならざるを得ません。
積立期間は長ければ長いほど良いですが、大体25~30年くらいはほしい感じですね。それくらいあれば、2000万円は十分に狙えるように思います。
ということで、「少額」、「積立」、「投資」の内、「積立」と「投資」は有効であると考えてよいと思います。
「少額」については、それがいくらかは個人によりますが、20,000円くらいがボーダーラインのような気がします。ただ、これは積立期間中を同額で積立する仮定ですので、実際は人生のステージが進むにつれて、積立額を多くすることが可能ではないでしょうか。最初は3000円からでもいいですし、徐々に10000円、30000円、50000円などとステップアップしていけば、2000万円は十分クリア可能です。
結論は?
ということで、結論ですが、運用方法によっては利益が少ないと思うこともあると思いますが、計画的に運用していけば十分に老後のための資産を構築できる手法になります。特にきちんとした設定をしてしまえば、投資期間中はあまり手がかからないので、本業持ちの方との親和性は高い手法ではないでしょうか。
したがって、最初の命題に戻りますが、「少額積立投資は無意味!」一概に無意味とバッサリ切ってしまうのはどうかと思います。ちょっと短絡的でしょうか。目的にもよりますが・・・。10年で資産10倍とかそういった類の投資法ではないです。
投資手法の性質をきちんととらえて、自分に合った投資をしたいものですね。私もきちんとできているか自信はないですが・・・