【2026年版】年間100万円決済で選ぶクレカ積立の最適解。5大証券を徹底比較!

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はじめに:投資効率を「システム」として最適化する

新NISAの開始以降、クレジットカードでの投信積立(クレカ積立)の上限が月10万円へと引き上げられ、私たちの資産運用インフラは大きな転換点を迎えました。

月10万円、年間120万円。 この金額をどの証券会社で、どのカードを使って積み立てるか。そして、日常の決済をどう紐付けるか。この「接続」のわずかな差が、20年後の資産残高に数十万円単位の差をもたらします。

特に、多くのゴールドカードで年会費無料化の条件となる「年間100万円決済(修行)」は、ポイント還元率を最大化するための戦略的な境界線です。

今回は、資産1.2億円を運用する私自身の視点から、主要5大経済圏の「100万円決済」を前提とした実利を徹底比較しました。「なんとなく」で選ぶフェーズを卒業し、自身のライフスタイルに最適な「資産構築システム」を再設計するためのガイドとして活用してください。

1. 100万円決済層に向けた主要5経済圏のラインナップ

資産運用をシステム化する際、決済額を「年間100万円」や「月10万円」に設定することは、多くのゴールドカードの年会費を無料化(修行)したり、継続特典を得たりするための戦略的な境界線となります。まずはこの条件で各経済圏の標準的な選択肢を整理します。

  • 投資信託を持ち続けるだけで付与されるポイント。資産残高が大きくなるほど影響が増します。
  • クレカ積立用のクレジットカード。年会費や積立時の還元率、条件など

SBI証券(三井住友カード / Olive)

  • SBI証券(投信マイレージ): eMAXIS Slim オルカンの場合、年率0.0175%
  • 三井住友カード(NL):年会費無料。積立還元率0.5%(前年10万円未満の決済で0%)。
  • 三井住友カード ゴールド(NL):年会費5,500円(年間100万円利用で翌年以降永年無料)。積立還元率1.0%(前年100万円以上決済、10万円以上の場合0.75%、10万円未満0%)。
  • 三井住友カードをメインで使う場合は月々の積立10万円まで1.0%で積み立てられる。サブカードとして使う場合(決済100万円未満)は0.75%だが還元率としては十分。ただ、クレカ積立は決済額にカウントされない。

楽天証券(楽天カード)

  • 楽天証券(投信保有ポイント): 「楽天・プラス」シリーズのみ対象。全世界株式(オルカン)の場合、年率0.017%。※通常のeMAXIS Slimシリーズは付与対象外。
  • 楽天カード(ノーマル):年会費無料。積立還元率0.5%。
  • 楽天ゴールドカード:年会費2,200円。積立還元率0.75%。
  • 楽天プレミアムカード:年会費11,000。積立還元率1.0%
  • 年会費と還元率を考慮すると、投信積立だけで言えば楽天ゴールドカードが正解。そのほかのサービスや楽天市場での利用が多い場合は楽天プレミアムがお得になることも。

マネックス証券(マネックスカード / dカード)

  • マネックス証券(投信保有ポイント) eMAXIS Slim オルカンの場合、年率0.0175%
  • マネックスカード:初年度無料(次年度以降1回以上利用で無料、投信積立もカウント)。積立還元率1.1%(5万円以降は還元率低下)。
  • dカード:年会費無料。積立還元率1.1%(5万円以降は還元率低下)。
  • dカード GOLD:年会費11,000円。積立還元率1.1%(NISA口座は10万円まで、課税口座はdカードと同様)。
  • dカードGOLDはNISA口座で5万円以上積立をする場合を除いて、使う必要はない。年会費無料のマネックスカードもしくはノーマルのdカードで十分な場合が多い。

三菱UFJ eスマート(au PAY カード / 三菱UFJカード)

  • 三菱UFJ eスマート証券(投信保有ポイント) 通常は年率0.005%。※auマネ活プラン加入のau PAY カード決済時は最大0.05%までブースト。
  • au PAY カード:年会費無料。積立還元率0.5%。
  • au PAY ゴールドカード:年会費11,000円。積立還元率1.0%(auマネ活加入で最大2.0%)。
  • 三菱UFJカード:年会費無料。積立還元率0.5%
  • 三菱UFJカード ゴールド:年会費11,000円。積立還元率1.0%、100万円利用で1.1万円分還元特典あり。
  • auPayカードと三菱UFJカードの2系統あり。ゴールドカードだと、100万円決済で年会費分のポイントバックがある三菱UFJカードゴールドが有利か?ノーマルカードは明確な差が出づらい。

松井証券(JCBカード)

  • 松井証券(投信保有ポイント) eMAXIS Slim オルカンの場合、年率0.0175%。※他社より1ポイントでも多く還元する方針を掲げており、銘柄によって最大0.85%
  • JCB カード W / S:年会費無料。積立還元率0.5%(クレカ積立以外に5万円以上決済、5万円未満で0%)。
  • JCB ゴールド:年会費11,000円。積立還元率1.0%(クレカ積立以外に5万円以上決済、5万円未満で0.5%)。

2. 徹底比較:投資とショッピングの還元マトリックス

年間100万円の決済を行うことを前提とした比較表です。

投資インフラ比較(積立と保有ポイント)

証券会社提携カード年会費積立還元率保有ポイント
SBIゴールドNL5,500円(※1)1.0%0.0175%
楽天ゴールド2,200円0.75%0.017%(※3)
マネックスdカード GOLD11,000円1.1%0.0175%
三菱UFJ三菱UFJゴールド11,000円(※2)1.0%〜2.0%0.02~0.1%(※4)
松井JCB ゴールド11,000円1.0%0.0175%

積立還元率は100万円決済をした場合の還元率です。
保有ポイントは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」基準の年率です。

(※1)年間100万円利用で翌年以降無料。
(※2)年間100万円利用で11,000円分ポイント還元
(※3)楽天・プラスシリーズのみ対象。信託報酬の低さとポイント還元の両立を狙う戦略的商品。
(※4)auマネ活プラン加入時。

ショッピング還元比較(年間100万円利用想定)

日常の決済における還元能力の比較です。

カード名年会費基本還元率100万円利用時の実質還元
三井住友NLゴールド5,500円(※1)0.5%1.5%(継続特典込)
楽天ゴールド2,200円1.0%1.0%
三菱UFJゴールド11,000円0.5%1.6%(特典1.1万pt込)
dカード GOLD11,000円1.0%1.0%(通信料還元別途)
JCB ゴールド11,000円0.5%1.0%(決済特典込)

(※1)年間100万円利用で翌年以降無料。


3. ケーススタディ:NISA枠1,800万円を20年で運用した場合

NISAの生涯投資枠を月7.5万円積立×20年で埋め、年間100万円のショッピング決済を行うケースで、年会費を差し引いた「実質利益」をシミュレーションします。

20年累計の実質獲得ポイント(全ポイント合計 − 年会費合計)

システム構成クレカ積立ポイント年間決済ポイント年会費20年分実質の利益(累計pt-年会費)
SBI(ゴールドNL)180,000 pt300,000 pt5,500円(※1)約474,500 pt
楽天(ゴールド)135,000 pt200,000 pt44,000円約291,000 pt
マネックス(dゴールド)198,000 pt200,000 pt220,000円約178,000 pt
三菱UFJ(MUFGゴールド)180,000 pt420,000 pt(※2)220,000円約380,000 pt
松井(JCBゴールド)180,000 pt200,000 pt(※3)220,000円約160,000 pt

(※1)年間100万円利用で翌年以降無料。
(※2)年間100万円決済での11,000円分ポイントを含む。
(※3)年間100万円決済でのボーナスポイントを含む。

投信保有ポイントはサービス加入などでへ変化がありますし、計算も少しややこしくなりますので、加味していません。ちなみに1800万円満額をオルカンに投資した際の投信保有ポイント0.0175%は3,150円分のポイントになります。

考察

100万円決済を維持する場合、年会費を修行によって無料化できる三井住友ゴールドNLのコストパフォーマンスが圧倒的な結果となりました。一方で、三菱UFJ(auマネ活)や楽天ゴールドも、独自の還元ルールによって、年会費を払いつつも着実な実利を残しています。


4. タイプ別おすすめ提案:あなたに最適な「接続先」はどこか

シミュレーションの結果、100万円決済を前提とするなら「SBI証券×三井住友ゴールドNL」が実質利益で頭一つ抜けていることが判明しました。しかし、他のシステムにも独自の強みがあります。自身の投資思想に最も近いものを選んでみてください。

① 合理性を極める「システム最適化」派

おすすめ:SBI証券 × 三井住友カード ゴールド(NL)

今回のシミュレーションにおける、文句なしの「正解」です。 最大の利点は、100万円修行を完遂することで「年会費を永年無料」という固定費ゼロの状態に追い込めることです。積立還元率1.0%を維持しつつ、ショッピング還元も継続特典込みで実質1.5%と、エンジニアリング的な無駄が一切ありません。迷ったらこの構成を選べば間違いありません。

② ポイントの「獲得総量」を重視する派

おすすめ:三菱UFJ eスマート証券 × 三菱UFJカード ゴールド

実質の利益額でSBIに次ぐ高い数値を叩き出したのがこの構成です。 年会費11,000円は発生しますが、100万円決済時の「11,000円分ポイント還元」によってコストが完全に相殺(オフセット)されます。積立還元とショッピング還元の合計値ではSBIを上回るポテンシャルを持っており、年会費を払ってでも「より多くのポイントを循環させたい」と考える方に適しています。

③ 楽天経済圏をフル活用する「生活一体型」派

おすすめ:楽天証券 × 楽天ゴールドカード

積立還元率(0.75%)と年会費(2,200円)のバランスが取れた、非常に堅実な選択肢です。 ケーススタディでは中位の結果でしたが、楽天市場でのポイントアップ特典などを加味すれば、生活コスト全体の削減効果は数字以上に大きくなります。また、話題の「楽天・プラス」シリーズに投資することで、信託報酬を抑えつつ保有ポイントを確実に拾いに行く「徹底したコスト意識」を持つ方におすすめです。

また、楽天証券では楽天キャッシュでも積立投資が可能です。還元率0.5%ですが、毎月より多く投資したい方には楽天証券がおすすめです。(私も月15万円を楽天証券で積立しています。)

④ 資産が育った後の「防衛力」を重視する派

おすすめ:松井証券 × JCB ゴールド

現在のシミュレーションでは積立還元の低さが目立ちますが、松井証券の真価は「投信保有ポイント」にあります。 将来的にNISA枠の1,800万円を埋め、さらに特定口座での運用額が増えていった際、銘柄を問わず「業界最高水準」の還元を出し続ける松井証券のインフラは、積立時のポイント差を飲み込むほどのメリットを生む可能性があります。10年、20年先を見据えた「長期的な保守運用」を志向するエンジニア気質な投資家向けです。

⑤ 無駄なコストを払いたくないケース

おすすめ:各証券会社 × ノーマルカード

年会費を払いたくなかったり、年間100万円も決済しないという方はやはりノーマルカードでの積立が視野に入ってきます。特に松井証券、マネックス証券での積立についてはノーマルカードを利用した方が最終的な還元率が良いという結果になります。また、その他の場合でもゴールドカードを利用した時と大きく乖離することはあまりありません。例外としてはSBI証券×三井住友カードはかなり違いが出ますので、できればゴールドの修行だけでも終わらせておいた方がよいでしょう。


おわりに

年間100万円という決済額は、多くのカードで最も効率が良くなるポイントですが、自身の資産規模やライフステージによって選ぶべきシステムは変わります。

今回はゴールドカードを中心にまとめましたが、決済額が300万円、500万円と増えていく場合には、プラチナプリファード等の上位カードが逆転する分岐点が存在します。また、逆に100万円も決済しないという場合にはノーマルカードが有利なこともあります。

今後、折を見て、よりハイエンドな決済ケースについても検証し、1.2億円という資産を守り育てるための最強の接続先を探求していきたいと思います。

それでは、良い資産構築ライフを!

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