送料無料にする楽天とそれに反対する楽天ユニオン

こんばんは、kanatoです。

今回は一個人の私が思ったことを率直に書かせていただきました。もしかすると心証を害するような部分もあるかと思いますが、ご容赦ください。また、もしかすると間違った事実をもとにしている部分もあるかもしれませんが、その時はそっとご指摘いただけると幸いです。

突然ですが、私は楽天経済圏に結構どっぷりと浸かっておりまして、楽天ポイントを毎月1万ポイント以上いただいている、そこそこのユーザーです。もちろん、ダイヤモンド会員。

楽天が3980円以上で送料無料に

そんな中、少し前から楽天が3980円以上のお買い物をすべて送料無料にするといった報道を聴くようになりました。消費者側の私から見ると、大歓迎です。前々から、商品を検索するとき、一番安いものを選ぼうとしても、選んだものが送料別で結局、他より高くなる。なんてことも結構ありましたので、たとえ3980円以上だったとしても送料が無料になるのは楽天というプラットフォームのユーザビリティーも上がるのではないかと思います。

楽天のライバルとしてよくAmazonが挙げられますが、現在は大きく水をあけられているところだと思います。私自身、楽天とAmazon両方を利用していますが、Amazonは配送が早いですし、第一、送料を気にする必要がないので、やはりファーストチョイスはAmazonになってしまいます。そこの違いを埋めに行く三木谷社長の判断なのかなと思います。

送料無料に反対している楽天ユニオン

楽天ユニオンは楽天の施策に対抗すべく、約200社の出店者が19年10月に立ち上げた団体だそうです。20年1月時点での会員数は約340社で、それ以外に約150社から参加申請が届いているそうです。

楽天ユニオンは送料無料に反対しているということですが、送料自体は出店者側が負担することになるため、その気持ちもわからないではないです。

またしてもAmazonとの比較になりますが、Amazonは言うなればAmazonという一つの店舗でしょう。マーケットプレイスなどもありますが、あくまでAmazonの中の一商品を提供しているといった、いわゆる生産者や委託販売者になるかと思います。ですので、マーケットプレイス出店者はAmazonの倉庫に商品を預けて、そこから配送してもらう形をとっているわけです。

返って、楽天は楽天市場というプラットフォームを提供しているだけで、出店者さんはみな店舗のオーナーといった位置づけかと思います。言うなれば、ショッピングモールの店子さんですね。そう考えると楽天市場という場所を使っているだけなので、送料は各店舗で勝手にすればよいじゃないか・・・と思えるかもしれません。これもおそらく楽天ユニオンの考え方の一つにはいっているのではないかなと思います。

プラットフォーマーとしての楽天

ただ、プラットフォームを提供する楽天側からするとAmazonにお客さんを持っていかれている昨今の状況を打開したい。楽天というプラットフォームをもっと使いやすくしたいといった理由で、Amazonとの差を埋めるべく、今回の送料無料を打ち出してきたんだと思います。これだけ聞くと楽天側の都合じゃないかと言われるかもしれませんが、それが引いては出店者側の利益にもつながるのではないでしょうか。

楽天の調査方法も少し首をかしげるところがないわけではありませんが、正直なところ、楽天で購入するときに送料を考えることは、一ユーザーとしては非常に煩わしいです。それなら値上げしてもいいから、送料込みの値段設定にしてほしいと思います。楽天はいろんな店舗が出店しているので、相互に比較することも多くなると思いますが、その際に比較が楽になるとプラットフォームとしての楽天のユーザービリティーは格段に上昇するのではないかと思います。

楽天ユニオンから消費者の皆様へ

楽天ユニオンのウェブサイトに行ってみると、消費者へ向けて、このようなメッセージがありました。

楽天市場は、来年の春より3,980円以上のお買い物で送料無料を強制する動きがでてきおります。
※楽天側が送料を負担する訳ではなく、店舗が全額の送料を負担する形となります。

こちらが実施されますと、販売店としては商品価格へ送料を含めた金額で販売をしませんと、
商品によっては赤字となってしまいます為、販売価格へ送料が上乗せされる形となります。

又、まとめ買いをすればするほど、割高になってしまい結果的には消費者様は損をしてしまう形となります。
出店者としても注文数が減るのではないかと意見が出ております。

また、店舗から近いお客様ほど割高の送料を払うことになってしまい、結果的に高いお買い物となってしまいます。

こちらを阻止するためにも近日中に署名運動をネット上より開始いたしますのでご協力をお願いします。

楽天ユニオン自体は送料無料を止めたい立場なので、このような言い分になってしまうのでしょう。

  • 送料は店舗負担⇒楽天側が負担する筋合いはないのでは?
  • 販売価格に上乗せされることになる⇒その方が比較しやすくて、わかりやすい。
  • まとめ買いすれば割高になってしまう⇒まとめ買いしない人は割安になる?出店者側でまとめ買いしてほしいものは「まとめ買い専用セット商品」みたいにしてはどうでしょうか?(Amazonみたいに・・・)
  • 店舗から近いお客様ほど割高の送料を払う⇒地方の店舗にとっては逆にメリットでは?購入層は都会の人が多いのではないでしょうか?

私自身は楽天市場でまとめ買いしたことないですし、それよりも送料の存在が煩わしく感じることが多くありました。送料のせいで購入をやめたことも結構あります。

報道を聞くと楽天側だけが悪いみたいに聞こえるけど・・・

テレビのニュースなどを聞くと優位な地位を持つ楽天が出店者に無理難題を吹っかけている・・・といったように聞こえてしまうのですが、本当にそうなのでしょうか?最近はテレビなどのオールドメディアの報道は少し信用できないと感じてしまいます。

楽天ユニオンは大体340社で参加申請が150社からきているとの事ですので、合わせて大体500社くらいとしましょう。ちなみに楽天市場の出店者数は2019年9月時点で48,158店だそうです。

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反旗を翻そうとしているのは大体1%程度の出店者さんです。どちらかというとマイノリティではないでしょうか。少数意見を無視してもよいのかと言われるとなんとも言えませんが、マジョリティの方々はどう考えているのでしょうか。

また、勝又代表は次のように言われていますが、昔の楽天市場に戻ったら、より一層Amazonなどにシェアを持っていかれて、楽天自体が危なくなっているかもしれません。

「楽天が送料を1円も負担しないのは、通販の出店企業としては納得できない。(値上げなどをすると)お客が逃げてしまうため、店舗へのダメージが大きい。昔の楽天市場に戻ってほしい」

また、楽天が気に入らなければ、他に移るなり、自社サイトを立ち上げるなりすればよいと思うのですが・・・。

「売上に占める楽天市場のシェアが高いため、単に他のモールに移れば済む問題ではない。消費者の商品レビューがたまると有利になったり、『楽天スーパーポイント』ユーザーの買い物が売上に貢献する場合もある。消費者の情報を持ったままアマゾンジャパンやヤフーに行くことは難しい。楽天とともに成長したいが、こういう事態に発展してしまった」

とのお言葉もありますが、楽天の売り上げが高いので、楽天は自分たちの都合の良い存在でいてほしい…と言っているようにしか聞こえません。あと、1プラットフォームに依存してしまい、リスク管理が不十分だったとも言えそうです。

楽天市場の出店者団体、送料無料化に猛反発 1700件の反対署名を公取委に提出 「昔に戻ってほしい」
任意団体「楽天ユニオン」が、ECサイト「楽天市場」の送料無料化に反対する1766人の署名と、措置請求書を公正取引委員会に提出した。同委は、独占禁止法にのっとって対応を検討するという。楽天ユニオンの代表者は「昔のような楽天市場に戻ってほしい」...

ここまでくると相互に折れるしかないのでは?

ここまでくると、楽天の心証も悪くなってきて、楽天側も楽天ユニオン側も得をしないのではないかと思います。そうなると相互に妥協点を見つけていくしかないのではないかと思います。(この時点で、楽天ユニオンの印象操作勝ちという感じもしますが・・・)

例えば、楽天ユニオン側はおとなしく送料無料を受け入れる。ただし、出店者さんも送料を一律無料にするとかなり自己負担が増えますし、下手すると商品が売れれば売れるほど赤字になる・・・みたいなことにもなりかねません。そうすると、やはり値上げしなければいけないということになりますが、結局いくら値上げしていいのかわからない・・・といった感じになりそうです。そこで、膨大なデータを持つ楽天からこの商品はこのくらい値上げするとよい、的なサービスというかフォローをするのが良いのではないでしょうか。そして、そこからはみ出た分(損失)は楽天が補償するとかだと納得していただけるのではないかと思います。(もちろん、送料部分で利益が出たら、楽天に返す必要はあると思いますが・・・)そして、ゆくゆくは楽天自身の流通網を構築していくとかでしょうか。

最後に

ということで、今回は楽天と楽天ユニオンの送料無料抗争について、書いてみました。私自身は楽天の1ユーザーで、それ以上でもそれ以下でもありません。もちろんプラットフォーマーとしての楽天さんの苦労もわからないですし、出店者としての楽天ユニオンさんの苦労もわかりません。ですので、本当に1ユーザーが感じたことをつらつらと書かせていただきました。

日本初のプラットフォーマーである楽天は楽天市場から始まり、金融や通信などに手を広げて大きな経済圏を作り上げていますが、EC分野ではやはりAmazonに水をあけられている感が否めません。やはり、そこは日本人として、日本初のプラットフォームを応援しています。楽天と出店者さんが良い関係を築いて、ともに発展できるような関係になるといいですね。

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