「攻め」から「守りの最適化」へ。1.2億円のポートフォリオを再設計した記録

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はじめに

私の資産運用システムが、今回一つの大きな転換点を迎えました。 これまでは「資産形成期」をv1.0、「拡大期」をv2.0とするならば、現在は資産を守りながら育てる「堅牢化フェーズ」であるv3.0へのアップデートと自分なりに定義しています。

管理対象の資産が1.2億円という規模になった今、私が必要だと感じたのは、さらなる高い利回りではなく、システムの堅牢性でした。

なぜ今、強固な要塞のような守りが必要だと考えているのか。それは、資産規模が大きくなるほど、市場の数パーセントの下落が実生活に与える心理的・金銭的インパクトが大きくなるためです。一度大きく崩れると、元の水準に戻すまでのエネルギーは、少額の時とは比較になりません。

そこで、これまでの「お任せ」や「攻め」の積立を整理し、自分自身で納得感を持ってコントロールできる体制へと再設計することにしました。

1. 整理・縮小したアセットとその理由

今回の再設計にあたり、まずは以下の積立を停止し、資金の向き先を変更しました。

株式・暗号資産の定期積立(月額13万円分)

資産成長の原動力だった株式(10万円)と暗号資産(3万円)の積立を停止しました。株式については、単元未満株なので単元化まで持っていきたい思いはありつつも、現在は総量としてすでに十分な保有量に達したと判断しています。

また、暗号資産については、好調な相場の中でポートフォリオに占める比率が当初の想定よりも膨らみすぎていたことが、停止を決めた一因です。

ロボアドバイザー・ラップ口座(7件:月額7万円分)

これまで計7つの口座で運用してきましたが、これらも積立を停止しました。 理由は、コストの最適化にあります。1.2億円という母数で考えると、自分で投資信託を組み合わせることで削減できる手数料(年率0.9%程度の差)は、長期的なパフォーマンスにおいて無視できないコストになると捉えています。

なお、ロボアド・ラップはすべて自動で最適化してくれる、とても優秀な商品ですが、一部の運用において、自身で細部をコントロールできない点がブラックボックスのように感じられたことがあり、それも遠因になっています。投資のステージが変わってきて、少し考え方や捉え方が変わってきたということでしょうか。

2. 構築を進めている守りのパーツ

整理して浮いた月間20万円ほどの資金は、主に以下のパーツへ再配置しています。なお、もともとのポートフォリオに入っていたものも一部ありますので、純粋に12万円分が増えたわけではありません。

J-REIT(不動産):インカムの分散(月額3万円分)

株式とは性質の異なるインカムゲインを確保するために、J-REITへの比重を高めています。家賃収入に近い性質を持つこのアセットは、ポートフォリオを支える貴重な支柱になると考えています。

債券(先進国・ハイイールド):多層的なクッション(月額+4.7万円分)

ポートフォリオに緩衝材を持たせるため、先進国債券やハイイールド債券を組み入れています。なお、国内債券のインデックスについては、あえて組み入れていません。現在の金利上昇局面では、債券価格の下落によるリスクがあると考えているためです。この役割は、今のところ日本円の現金で持っておく方が、私にとっては合理的だと判断しました。

貴金属(金・銀・プラチナ):物理的なバックアップ(月額+2万円分)

これまでも継続してきた金・銀・プラチナの現物積立は、今後も守りの要として継続します。通貨価値の変動に対する、物理的なバックアップとしての安心感を重視しています。

3. 新規導入:コモディティへの投資(月額3,000円)

直近のアップデートで初めて導入を決めたのが、eMAXIS Plus コモディティインデックスへの積立です。(昨日積立設定をしました・・・。)

これまで貴金属の積立は行ってきましたが、世界的な地政学リスクを考える中で、それだけでは実物資産のカバー範囲として不十分ではないかと感じるようになりました。原油や天然ガス、あるいは小麦などのコモディティは、私たちが生きていく上での物理的な基礎コストです。

月額3,000円という少額からのスタートではありますが、これらをポートフォリオに加えることで、通貨価値の下落や想定外の物価高騰に対する、より直接的なヘッジ手段になると考えています。貴金属積立を補完し、実物資産の層をより厚くすることが狙いです。

ちなみに、SBI証券のクレカ積立の枠が3,000円分空いていたからというのも裏の理由です。空いていると埋めたくなりますよね。

4. 再設計後のシステム評価

今回の変更によって、管理の手間などはこれまでとあまり変わりませんが、システムの中身はより研ぎ澄まされたと感じています。

一番の効果は、やはり手数料の削減です。仲介を介さず、自分自身で選定した低コストなインデックスファンドや現物資産に資金を流すことで、コストを減らすことができたと思います。

また、株式・債券・REIT・貴金属・コモディティという、互いに異なる性質を持つアセットが共存する構成になったことで、どのような市場環境になってもどこかのパーツが機能しているという安心感が得られたのも大きな収穫でした。

おわりに

資産運用を一つのシステムとして捉えるならば、定期的なリファクタリング(再構築)は欠かせません。数年前の自分には最適だった設定も、資産規模が変われば、今の自分には合わなくなっていることがあります。

今回、ロボアドや一部の攻めの姿勢から離れ、自らの手で守りの要塞を組み上げたことで、より主体的に資産と向き合えるようになった気がしています。

1.2億円という資産は、築くのにも時間がかかりましたが、守り抜くのにも相応の知恵が必要だと痛感しています。大切なのは、市場の流行に流されることではなく、自分の資産規模や許容できるリスク、そして自分自身の価値観に照らし合わせて、システムを調整し続けることだと考えています。

これからも市場環境の変化を注視しつつ、必要があれば柔軟に、かつ論理的にこのシステムをアップデートしていくつもりです。この記録が、何らかの参考になれば幸いです。

それでは、良い資産構築ライフを!

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