米国株追加投資の全思考プロセス——P&G・コカ・コーラ・ブリストル・マイヤーズを選んだ理由【2026年3月】

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はじめに

こんにちは、【kanatoの資産構築研究所】のkanatoです。

先日公開した日本株の追加投資記事に引き続き、今回は米国株ポートフォリオの追加投資編です。

2026年3月、中東情勢の緊迫化を背景に日本株が急落するなか、米国株ポートフォリオはXOM(エクソン・モービル)の原油高恩恵という予期せぬ追い風もあり、全体ではほぼ横ばいを維持しました。しかしその内側では、P&Gやコカ・コーラなどのディフェンシブ株が静かに売られていました。

今回は、マネックス証券・楽天証券の各口座に積み上がっていた配当金と残余資金、合計約13万5,000円(約850ドル)をどう使うか、悩んで・調べて・見送って・決断したプロセスを全部お見せします。


1. 3月の米国株ポートフォリオへの影響

まず現状の数字から確認します。

アルセド監査官
アルセド監査官

補足いたします。現金を含む米国株評価額の合計は、3月1日時点12,684,366円に対し3月28日時点は12,725,707円。差し引き+41,341円(+0.3%)と、ほぼ横ばいで推移しています、事実として。

日本株が▲7.1%と大きく下落したのに対し、米国株がほぼ無傷だった理由は一言で説明できます。〈XOMが一人で全体を支えたから〉です。

〈上昇銘柄(3/1→3/28)〉

銘柄増減額増減率
XOM エクソン・モービル+366,661円+18.0%
VZ ベライゾン+51,185円+5.5%
AWR アメリカン・ステイツ・ウォーター+30,301円+4.4%

ホルムズ海峡封鎖懸念による原油高がXOMに直撃し、単独で+366,661円という突出した上昇を記録しました。ベライゾン・AWRといった内需ディフェンシブも底堅い動きでした。

〈下落銘柄(3/1→3/28)〉

銘柄増減額増減率
MMM スリーエム▲133,406円▲11.7%
PG P&G▲94,788円▲10.6%
MCD マクドナルド▲64,879円▲6.2%
KO コカ・コーラ▲40,571円▲3.6%
MO アルトリア▲23,678円▲1.9%

景気後退懸念を嫌気した売りが、消費財・工業・外食セクターを中心に広がりました。XOMが全体を支えていなければ、日本株同様に大きなマイナスになっていた局面です。


2. 今回の追加投資の方針と予算

今回の投資資金は、マネックス証券口座の米ドル現金(約780ドル)・楽天証券口座の残余資金(約108ドル)を合わせた約13万5,000円(約850ドル)です。日本株と同様に〈追加入金ではなく、口座に積み上がった配当金等の再投下〉です。

テーマも日本株と同じく、〈外部要因で一時的に下落した銘柄を拾う〉こと。

ただし米国株には日本株にはない考慮事項が一つあります。それが〈為替リスク〉です。中東情勢が緩和してリスクオンになれば円高が進み、株価が戻っても円換算では目減りする可能性があります。このリスクを踏まえたうえで、長期保有・配当重視というスタンスで臨みました。

また、今回はマネックス証券と楽天証券の口座間で直接の資金移動はできません。一度円に換えて銀行経由で移動する方法はありますが、為替手数料・送金手数料などのコストが無視できないため、あえてそれぞれの口座内で完結させる選択をしています。


3. 見送り銘柄——なぜ買わなかったか

今回も「下落の理由」を一つひとつ確認しました。

フクロウ博士
フクロウ博士

ホー、kanato理事長!下落した株をすべて「お買い得」と見てはなりませぬぞ。下落には〈顔〉がある。内側が傷んでいる下落と、外から嵐が吹き込んだだけの下落——この二つをしっかり見極めることが、長期投資家の肝要というものですな!

〈内部要因・構造的リスクとして除外〉

〈CGC(キャノピー・グロース)〉は▲19.6%と最大の下落率でしたが、問題は下落率ではありません。財務的な破産リスクを示すAltman Z-Scoreが▲12.66という水準で、継続的な赤字とキャッシュバーンが続いています。配当もなく、今回の方針とは真逆の銘柄です。保有継続のまま、買い増しは見送りとしました。

〈SOLV(ソルベンタム)〉は3Mからのスピンオフ後に事業安定化の途上にあり、配当もありません。▲16.4%の下落は内部要因が主体です。

〈BBD(バンコ・ブラデスコ)〉は同じブラジル銀行株のITUBと比較すると、規模・財務健全性・ブランド力で劣ります。

〈配当方針と不一致として除外〉

アルセド監査官
アルセド監査官

補足いたします。MMM(スリーエム)は2024年にSOLVのスピンオフを機に数十年来の増配路線から減配し、Dividend Aristocratの地位を失っています。現在の配当利回りは約2%、配当性向は約40%と健全化しています。キャピタルゲイン狙いなら候補になりえますが、配当重視の方針とは整合しません、事実として。

〈MO(アルトリア)〉は利回り6.4%と魅力的ですが、下落率はわずか▲1.9%で「外部要因で安くなった」という要素がほぼありません。また配当性向80%という水準は、日本株記事でJTを見送った理由と同じ構造です。


4. 最終選定——3銘柄を選んだ理由

〈PG(P&G)〉1株 約22,920円

下落率▲10.6%の主因は〈原油高→原材料コスト上昇懸念〉という外部要因です。P&G自身の業績や財務に問題があるわけではありません。

アルセド監査官
アルセド監査官

補足いたします。P&Gは69年連続増配のDividend Kingで、配当性向は65%以下と余力が十分です。予想PERは約19.6倍で過去10年平均の22倍を下回る水準です、事実として。

中東情勢が緩和し原材料コスト懸念が後退すれば、株価回復が見込まれます。今回は1株の小口ですが、「外部要因で下落した優良銘柄を拾う」という今回のテーマを象徴する一手です。

〈KO(コカ・コーラ)〉4株 約48,366円

下落率は▲3.6%と小幅ですが、64年連続増配・バフェットが長年保有し続ける「永久保有銘柄」の一角として、安定した配当成長(年4〜5%)が魅力です。今回4株追加することで現在91株から95株となり、100株の節目も視野に入ります。

〈BMY(ブリストル・マイヤーズ・スクイブ)〉5株 約46,920円

今回の新規追加銘柄です。選んだ理由は3つあります。

1点目は〈配当利回り4.30%〉と今回の3銘柄の中で最高水準であること。2点目は〈PER約9.6倍という割安水準〉で、アナリストの平均目標株価から約34%の上昇余地があること。3点目が〈ex-dividend date(配当権利日)が4月2日〉と目前であったことです。

アルセド監査官
アルセド監査官

補足いたします。BMYは17年連続増配を継続しており、次回配当は1株$0.63、5株で$3.15(約505円)、年間換算では約2,020円の追加配当となります、事実として。

リスクとして、主力薬エリキュスとオプジーボの特許が2027〜2028年に切れる〈パテントクリフ〉があります。ただし2026年に7つの臨床試験結果が予定されており、パイプラインの進捗次第ではキャピタルゲインも狙えます。中長期的に要モニタリングの銘柄です。


5. 口座別の発注方法と注意点

マネックス証券口座(約125,000円・約780ドル)

PG 1株・KO 4株・BMY 5株を発注します。日本株のS株と異なり指値注文が使えるため、各銘柄に上限を設けた指値注文とします。週末のうちに注文を入れ、来週以降の取引日に約定させる予定です。

⚠️ BMYのみex-dividend dateが4月2日(月曜日)のため、〈今週中の発注が必須〉です。

銘柄株数推奨指値想定購入額
PG1株$144〜$145約22,920円
KO4株$76〜$77約48,366円
BMY5株$59〜$60約46,920円
合計約118,205円

楽天証券口座(約17,000円・約108ドル)

口座間の直接移動はコスト面から割に合わないため、楽天証券口座の残余資金(約108ドル)はITUB(イタウ・ウニバンコ)13株(約16,400円)に充当します。ブラジル最大の民間銀行で、利回り約7%・ROE21.2%と好業績です。下落の主因はブラジル中銀の利下げ期待による利ざや懸念という外部要因で、今回の方針にも合致します。


6. 次回の検討リスト——今回見送った気になる銘柄

今回は資金の都合で見送りましたが、次回以降の候補として記録しておきます。

Realty Income(O)

〈月次配当〉という特性を持つREIT(不動産投資信託)です。ETFではなく個別株として購入できます。現在の利回りは約5%、31年超の連続増配実績があります。毎月配当が入金されるため、配当再投資の複利効果が最も滑らかに働く銘柄です。現在のポートフォリオにREITセクターがないため、分散効果も期待できます。


おわりに

今回の米国株追加投資で最も意識したのは「利回りの高さだけで飛びつかない」という点でした。CGCの▲19.6%やアルトリアの6.4%利回りは数字だけ見れば魅力的に映りますが、「なぜ下がったか」「なぜ利回りが高いか」を一段深掘りすることで、今回の3銘柄(+ITUB)という結論に至りました。

次の配当権利は、BMYが4月2日、KO・PGが来月以降の予定です。引き続き配当を積み重ねながら、資産構築を進めていきます。

フクロウ博士
フクロウ博士

ホー、kanato理事長!今回の米国株投資で光っていたのは〈セクター分散〉の意識ですぞ。生活必需品(PG・KO)、ヘルスケア(BMY)、新興国金融(ITUB)と、それぞれ異なる経済環境に反応する銘柄を組み合わせたことで、ポートフォリオの揺れが小さくなりますな。XOM一本で全体を支えていた状況から、少しずつ分散が進んでいる——地味ですが、これこそが長期の資産構築において、じわじわと差がついてくる積み上げの力というものですぞ!

それでは、良い資産構築ライフを!

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